越田信義名誉教授らの論文が、Applied Physics LettersのTop Articlesに選ばれました

2020年7月21日

 越田信義名誉教授と小島明産学連携研究員のグループがApplied Physics Letters(APL)誌に発表した論文が、同誌のTop Articlesに選ばれました。
 APLは、米国物理学協会(American Institute of Physics: AIP)から毎週刊行されている応用物理学に関係する論文の査読付き速報誌です。Top Articlesは、その中で最もよく読まれ多く引用されている論文として、主要領域ごとに公表されます。
 越田信義名誉教授らの論文は、Low-Dimensional Materials and Nanotechnologies section(低次元材料とナノテクノロジー領域)のTop Articles 24件の1つに選ばれました。

  • 論文タイトル:Improved quasiballistic electron emission from a nanocrystalline Si cold cathode with a monolayer-graphene surface electrode
  • 著者:Akira Kojima, Ryutaro Suda, and Nobuyoshi Koshida
  • 掲載:Applied Physics Letters 112, 133102 (2018)
  • URL:https://doi.org/10.1063/1.5017770
  • 概要:当グループが先に開発したナノシリコン冷電子源の表面電極に単層グラフェン膜を導入することで、準弾道電子の放出特性を大幅に向上させた。単層グラフェン膜は、ナノシリコン層表面に転写法で形成し、電子放出効率、放出電子のエネルギー?角度分布などを超高真空中で測定した。外部電圧印加によりナノシリコン層で発生した準弾道電子が単層グラフェン膜を低損失で透過するため、電子放出効率は従来の金属薄膜電極の場合の100倍近くまで増大し、同時にエネルギー分布が狭くなり放出の均一性?指向性も高まった。これらの結果をグラフェン膜の電子構造の点から解析し、電子散乱損失が低減する機構を定量的に明らかにした。熱平衡よりはるかに高い範囲の放出エネルギー(1~5 eV)を制御できる面電子源として、これまでの電子源では考えられなかった動作媒質(大気や液体)にも応用の可能性が広がった。

詳細は以下をご参照ください。

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